【夢は叶う】アメコミ・ヒーローの伝説、スタン・リーさんの業績をしのぶ
サワディーかっぷ!
ああのです。
まさかこのような日が来ると思いもよりませんでした。
2018年11月12日、スパイダーマンなどのアメコミを世に送り出したアニメーションスタジオ、マーベルの「祖」にして伝説的クリエイターとして有名なスタン・リーさん(Stan Lee、本名はStanley Martin Lieber)がロサンゼルスの病院で95歳で息を引き取られました。
まさに「夢は叶う」を地で行く、尊敬する方の1人だったので、ただ呆然としております。先日私が見に行ったヴェノムも遺作となってしまったというのが、信じられません。
彼をご存知ない方のために改めて彼の業績を振り返ってみたいと思います。
目次
- アメリカンヒーローの生みの親
- 出たがりのお茶目なスタン・リーさん
- スタン・リーさんが残した名言
- “I used to be embarrassed because I was just a comic book writer while other people were building bridges or going on to medical careers. And then I began to realize: entertainment is one of the most important things in people's lives. Without it, they might go off the deep end. I feel that if you're able to entertain, you're doing a good thing.”
- "One person can makes a difference"
- "Excelsior!"
- スーパーヒーロー俳優たちからの追悼の声
- まとめ
アメリカンヒーローの生みの親
マーベル・コミックスのクリエイターとして有名だった、スタン・リーさん。生まれは1922年、ニューヨークのマンハッタンでユダヤ系として生まれました。
20代の頃は俳優を目指していた時期もあったようですが、社長が親戚だった関係で、マーベル・コミックスの編集者として勤務するようになり、次第に認められコミックを担当することになります。
マーベル・コミックスのコミック部門の責任者として1950年代はとにかく色々なジャンルを量産し続けましたが、売れない時期が続きました。そんな中、試行錯誤の上で生み出したのが1961年のファンタスティックフォーでした。
当時のSF作品はヒーローとは言っても、言い回しやスタイルなどどれも似たようなキャラクターでだった中で、「ヒーローとはSFでもあり、現実にも葛藤を抱えながら生きる」との考え方を貫き、ひときわ追求した「人間くささ」が共感を呼び、瞬く間に大人気のヒーローに。多くのファンを獲得しました。
この作品以降、スパイダーマン、アイアンマン、ドクターストレンジ、ハルク、デアデビル、ブラックパンサーなど数え切れないほどのヒーローを生み出しました。それぞれのキャラクターに強い個性だけでなく、人知れず悩みを持つ、人間らしさを取り込んだ作品は、ヒーローたちが老若男女を問わず受け入れられて行きました。
アメイジング・スパイダーマン(前身の『アメイジング・ファンタジー』15号の脚本。1-100、105-110、116-118、200号の脚本)
ファンタスティック・フォー(1-114、120-125、296号の脚本)
X-メン(1–19号の脚本)
アイアンマン (前身の『テイルズ・オブサスペンス』7、9、16、22、27、29–30、39-99号の脚本)
ハルク(前身の『テイルズ・オブ・アストニッシュ』1、6、12–13、15–17、24–33、35–101号の脚本)
マイティ・ソー(前身の『ジャーニー・イントゥ・ミステリー』83-125号の脚本。126–192、200、385号の脚本)
デアデビル(1-9、11-50、53号の脚本)
ドクター・ストレンジ(前身の『ストレンジ・テイルズ』9、11、74、89、90-100号の脚本)
アベンジャーズ(1-35号の脚本)
シルバー・サーファー(1–18号の脚本)
サージェント・フューリー(1-28号の脚本)
ソーラーマン(1–2号の脚本)
ラヴェッジ2099(1-7号の脚本)
THE REFLECTION(長濱博史と共同)
キャプテン・アメリカ(100-141号の脚本)
ホワット・イフ(200号の脚本)
実写映画・アニメ化された際に製作総指揮を務めた作品。※印の作品は作品中に本人がカメオ出演したもの。
The Incredible Hulk(1982年 - 1983年) - ナレーターも担当
スパイダーマン&アメイジング・フレンズ(1981年 - 1983年) - ナレーターも担当
キャプテン・アメリカ 帝国の野望(1990年)
X-MEN(1992年 - 1997年)
ファンタスティック・フォー(1994年 - 1996年)
スパイダーマン(アニメ)(1994年 - 1998年)※
ジェネレーションX(1990年)
アイアンマン(1994年 - 1996年)
超人ハルク(1996年 - 1997年)※
スパイダーマン・アンリミテッド(1999年 - 2000年)
ブレイド(1999年)
X-メン (映画)(2000年)※
ブレイド2(2002年)
スパイダーマン(映画)(2002年)※
デアデビル(2003年)※
X-MEN2(2003年)
ハルク(2003年)※
スパイダーマン 新アニメシリーズ(2003年)※
ブレイド3(2004年)
パニッシャー(2004年)
スパイダーマン2(2004年)※
ファンタスティック・フォー [超能力ユニット](2005年)※
エレクトラ(2005年)
X-MEN:ファイナル ディシジョン(2006年)※
ゴーストライダー(2007年)
スパイダーマン3(2007年)※
ファンタスティック・フォー:銀河の危機(2007年)※
アイアンマン(2008年)※
ウルヴァリン・アンド・ジ・X-メン(2008年)
インクレディブル・ハルク(2008年)※
スペクタキュラー・スパイダーマン(2008年 - 2009年)※
ウルヴァリン: X-MEN ZERO(2009年)
The Super Hero Squad Show(2009年 - 2010年) - 共同製作総指揮※
アイアンマン2(2010年)※
アベンジャーズ 地球最強のヒーロー(2010年 - ) - 共同製作総指揮
X-MEN: ファースト・ジェネレーション(2011年)
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011年)※
マイティ・ソー(2011年)※
アベンジャーズ(2012年)※
アメイジング・スパイダーマン(2012年)※
アルティメット・スパイダーマン(2012年)※
デッドプール (2016年)※
レギオン (2017年)(テレビドラマシリーズ)
あまりに携わった作品が多いので、Wikipediaさんより抜粋しましたが、原作と製作総指揮で有名な作品だらけです。それだけ支持されていたかがおわかりいただけるでしょうか。
最近だと、2016年から製作された「ラッキーマン」というNetflix系のドラマの製作にも携わっていました。ロンドンを舞台に、強運と悪運が同時に降りかかるという神秘的な力をもつ腕輪を手に入れた警官が数々の事件を解決するというストーリーで、わたしも一時期はまっていました。
出たがりのお茶目なスタン・リーさん
Celebrating Stan Lee's Marvel Cameos
印象が強いのが、マーベルのヒーロー映画シリーズへのカメオ出演(有名な人が本人役や、他の誰かとして出演すること)です。
映画だけでなく、最近ではPS4のスパイダーマンにも登場するなど、クリエイターなのに、出演しちゃうという、そんなお茶目な感じがまた受けていました。
毎回おきまりのように登場するので(作品ごとにシーンは違えど)、ちょっと楽しみにしていました。
自己主張が強いという意味では、今回色々調べていて驚いたことが、かつて映画「スパイダーマン」での収益があまりに少ないことを理由として、1000万ドルを求めて裁判に持ち込み勝訴するまでにいたったようです。
一度やると決めたら、引かない性格だったんでしょうか。はたまたクリエーター向きの完璧主義な性格をしていたのでしょうか。
面白いのは、自分の自己顕示欲については、スパイダーマンに登場する「ジョン・ジョナ・ジェイムソン」(↑)という市民がスパイダーマンから守られたという話をしようものなら、「それで街が救われた?!街が壊されたの間違いじゃないのか?」という発言など、スパイダーマンをありとあらゆる言い訳を考えて、常に批判し続ける新聞記者のキャラクターに見立てて分析しています。
面白いですよね、実際に出演しようとした際には「年齢設定が違う」という理由で断られたらしいですよ。
スタン・リーさんが残した名言
(出典:Marvel Remembers Stan Lee |Marvel.com)
“I used to be embarrassed because I was just a comic book writer while other people were building bridges or going on to medical careers. And then I began to realize: entertainment is one of the most important things in people's lives. Without it, they might go off the deep end. I feel that if you're able to entertain, you're doing a good thing.”
「マーベル・コミックス=スタン・リー」という圧倒的な存在感であったスタン・リーさん。マーベル社が発表した追悼メッセージの文頭に書かれた、スタン・リー本人の言葉です。
「橋を架けたり、医者になる友人がいる中で、自分がコミックライターということで恥じたことがある。しかし気づいた。人を楽しませることは一番重要なことなんだということに。楽しさがない人生なんておかしくなりそうだ。もし人を楽しませることができたなら、それは良いことをしているんだとね。」まさに「夢を叶えた人」スタン・リーらしい言葉です。
人を楽しませるというのは、自分が楽しいからこそ。スタン・リーさんもマーベルのために働いていた、と言っていますが、それでもきっと楽しく働いていたに違いありません。
"One person can makes a difference"
Stan Lee Cameo - Spider-Man 3 (2007) Movie CLIP HD
「1人の人間でも世界を変えることができる」という意味です。アメージングスパイダーマン(映画)で主人公に言った発言です。まさに言った通り、スタン・リーさんが創造した数々のヒーローにより、たくさんの大人や子供達が夢を見て、「ヒーロー」になりたいっ!という気持ちになれました。
"Excelsior!"
(出典:Kleefeld on Comics: "EXCELSIOR!!!")
「エクセルシオール!」と読みます。「より高みを目指して」という意味です。コーヒーショップの名前にも使われていますが、元は19世紀ごろから、詩や雑誌・軍隊などで叫ぶことで人の注意を引くために使われていたようです。
スタン・リーさんが使い始めたのはマーベルコミックの編集の仕事をしていた時に、編集後記の最後に署名がわりのように使っていました。また作品内では、1968年のファンタスティックフォーで使われて以降、度々使用していたため、今やスタンリーさんといえば「エクセルシオール!」といわれるくらい定着しています。
ちなみに"Excelsior"はニューヨーク州の標語でもあるそう。マンハッタン出身のスタンリーさんらしい言葉といえますね。
スーパーヒーロー俳優たちからの追悼の声
ロバートダウニーJr(アイアンマン役)
「私がいるのはあなたのおかげです。スタン、安らかにお眠りください」
クリス・エヴァンス(キャプテン・アメリカ役)
「スタン・リーのような人はもう現れないでしょう。数十年の間、彼は老いも若きも関わらず、あらゆる人に冒険心・心の拠り所・自信・インスピレーション・強さ・友情、そして喜びを提供しました。彼の愛と優しさは消えません。エクセルシオール!」
There will never be another Stan Lee. For decades he provided both young and old with adventure, escape, comfort, confidence, inspiration, strength, friendship and joy. He exuded love and kindness and will leave an indelible mark on so, so, so many lives. Excelsior!!
— Chris Evans (@ChrisEvans) November 12, 2018
マーク・ラファロ(ハルク役)
「悲しい。ただ悲しい。スタンは現代の神話でした。あなたの愛が世界をより良い場所に導いたのです。私はスタン・リー星座の小さな一部分だったことを光栄に思います」
スカーレット・ヨハンソン(アヴェンジャーズ、ブラック・ウィドウ役)
「伝説のスタン・リー(ほぼ全てマーベルの世界観を作った人)が95歳で亡くなりました。彼は多くの人を笑顔に与えた偉大な人物です。スタン、私たちはいつまでも忘れないでしょう」
クリス・プラット(ガーディアンオブギャラクシー、スターロード役)
「あなたの全てに感謝します。あなたにお会いでき、そしてあなたが創造した世界の一員であることを非常に幸運に思います」
トム・ホランド(スパイダーマン役)
「何百、何千万の人が悲しんでいます。マーベルの父は非常に多くの人に幸せをもたらしました。なんて偉大な人生なんだ。安らかにお眠りください、スタン・リー」
ヒュー・ジャックマン(X-MEN、ウルヴァリン役)
「私たちは天才を失ってしまった。スタン・リーはスーパーヒーローのパイオニアでした。私は彼が創り出した一部分であることを誇りに思います」
まとめ
まさに楽しいことを突き詰めた結果、人に楽しさと喜びを届け「夢が叶う」という生涯だったスタン・リーさん。素晴らしい作品を世に送り出してくれ、そして世界中のアメコミファンを楽しませ続けてくれた偉大なるクリエーター。
1ファンとして、スタン・リーさんのご冥福をお祈りいたします。ありがとう!そしてお疲れ様でした!
サワディーかっぷ!
ああのでした!
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